○日時:平成28年11月18日(金) 17:00~19:00
○会場:ユニコムプラザさがみはら
○主催:(株)さがみはら産業創造センター/
(株)八千代銀行/
(株)町田新産業創造センター
○後援:相模原市/相模原商工会議所/
(公財)相模原市産業振興財団/町田市/
町田商工会議所
○出席者数:100名
第17回SIC経営者セミナーは、SICの橋元社長、八千代銀行の田原頭取の挨拶にて始まりました。
講師の浜野社長(下記に詳細プロフィール)は、企業概要の紹介を皮切りに、浜野製作所が、『おもてなしの心』を常に持ってお客様・スタッフ・地域に感謝・還元する経営理念を創った経緯について講演していただきました。
浜野製作所は、近隣火災のもらい火により自社工場が全焼し、仕事もままならなくなり、従業員と2人で明日にも倒産してしまう経営危機にも直面しました。
そのような危機を前にしても、従業員からは、『浜野社長と一緒に働き続けたい』と言ってくれて、また、地域の不動産屋は再出発するための工場を貸してくれました。さらに、取引先は厳しい経営状況にあるとの風評があることを知りながら、取引を継続してくれたおかげでなんとか困難を乗り越えることができたとのお話があり、聴講者からは「感動した」という多くの声が寄せられました。
そして、産学官連携による海外探査艇江戸っ子1号や地域連携によるアウトオブキッザニアinすみだなど、実際に浜野製作所が『おもてなしの心』を持って取り組んできた従来の下請け仕事をこなす町工場のイメージを超えたプロジェクト事例をご紹介頂きました。
浜野プロジェクトを通じて、例えば「アウトオブキッザニアinすみだ」においては、『安全装置を作動させずに作業をする熟練従業員が、子どもたちに対して自身が安全性について説明する講師役となることで、翌日から安全装置の作動を行うようになった』、『参加した子どもたちの父親は大手メーカーの技術系の方が多く、後日仕事の相談を受け、受注にもなった』など、自社の販路拡大や人材育成等に繋がっていったとのお話があり、聴講者からは、「今後の自社のビジネスモデルの参考になった」との声も多くいただきました。
尚、講演終了後は質問も多数あり、参加者様からは自社の強みを活かした企業経営についてヒントを得られたとの意見もありました。
ご講演のお礼として、最後に主催者を代表して、町田新産業創造センターの佐々木専務の挨拶によって、講演会を終了しました。
講演終了後の浜野社長との名刺交換会では、多くの参加者が浜野社長と言葉を交わされていました。
講師プロフィール
1962年生まれ、東京都墨田区出身。1984年に東海大学政治経済学部経営学科卒業後、同年都内板橋区の精密板金加工メーカーに就職。1993年に創業者である浜野嘉彦氏の逝去に伴い、株式会社浜野製作所代表取締役に就任。
順調に経営していた矢先に、近隣火災のもらい火により自社工場が全焼してしまう。スタッフや取引先担当者、地域の方々に支えられて乗り越えたこの経験をもとに企業理念を創る。
“おもてなしの心を常に持ってお客様・スタッフ・地域に感謝・還元し、夢(自己実現)と希望と誇りを持った活力ある企業を目指そう”を理念に掲げて活動を開始した「浜野プロジェクト」は、大学や企業とのネットワーク、優秀な人材採用に繋がり、新たなビジネスを生み出した。さらに、火災後に数社であった取引先が、現在は大手企業との直接取引も始まり3,000社を超えるまでに拡大している。