かわらばん

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かわらばん入居版211号 2021年12月

有限会社中村電機
   「産業ロボットの制御屋」一筋に50年、ものづくりプロデューサーへの転換を目指す
【代表 プロフィール】
有限会社中村電機
代表取締役 中村勝彦(なかむら かつひこ)
相模原市出身・在住

 今は乗っていないが車・バイクが好きで、山登りも楽しむ。「相模原市青年工業経営研究会」の同期に誘われ、山デビューしたのは、いきなり日本最高峰の「富士山」。登りはしんどかったが、登頂した後の爽快感に魅了され、以降年に数回、仲間との山登りを楽しまれています。

【入居の経緯】
 有限会社中村電機は、中村弘美氏(実父、現会長)が1971年11月に創業し、今期で50期を迎えます。創業時は高度経済成長期、様々な業界が忙しい時代でした。自動車・家電関連の製造ラインで使用する自動計測機メーカーからの制御盤製作の継続的な受注で会社経営の礎が築かれました。

 1996年に中村勝彦さんは別の会社を経て2 5歳で入社し、2012年41歳で代表取締役に就任。社長業・営業を学ぼうと相模原商工会議所工業部会内の若手青年経営者による勉強会組織「相模原市青年工業経営研究会(略称:青工研)」に入会しました。青工研の活動では、多くの先輩の方々から薫陶を受けるとともに、新たなビジネス連携先も100社位にまで増加しました。

 大手企業の海外移転、リーマンショックという大きな環境変化に対応されてきましたが、昨年からのコロナ禍による大きな影響を受けてきた中で、今年2021年4月から新たなビジネスモデルへと転換させSICへ入居しました。

【事業内容】
 FA(※1)・産業ロボットの制御屋として、産業用ロボットなどのPLC(※2)制御設計、制御盤回路設計、タッチパネル画面設計及び製作、既存設備の保守・修理・改造などを行っています。工場内設備更新の業務は、年末年始・GW・お盆の時期に集中する傾向があり、業界特有の悩ましい課題と語ります。

 最近では、旧型PLCの更新ニーズへの対応を進めています。PLCが旧式のままであると、PLCの故障により生産ラインがストップしてしまう、故障したとき廃版等により代替品が入手できない、長時間電源を落とすと再立ち上げが出来なくなる、設備の改造をしたいがソフトが変更できないなどのリスク要因があります。そこで、産業機械の頭脳であるPLCリニューアルに取り組み、お客様の工場の安定的な稼働に貢献しています。

【新たなビジネスモデル】
 SICへの入居を契機に、新たなビジネスモデルである「ものづくりプロデューサー」を目指し活動を進めています。ものづくり現場での困りごとを、保有する多くの方々とのネットワークを活用して、案件ごとに専門分野の方と相談し、チームで解決していく窓口・仲介役・相談役としての活動です。

 中村さんは、お客様の相談に乗っていることが大好きで、仕事が趣味のようで苦にならないと語ります。また、ビジネス面でのSNSでは、ツイッターが使い勝手がいいと駆使されている中村さん。お父様が築かれた制御屋の事業を、多くの方々との出会いで築いたネットワークで新しいビジネスへと繋げようと、休みなく動かれる姿にエールを送ります。

(※1)FA・・・Factory Automationの略 工場における自動化のこと
(※2)PLC・・・Programmable Logic Controller の略 あらかじめ定められた順序または手続きに従って、制御の各段階を逐次進めていく制御のこと

有限会社中村電機
SIC-1 Startup Lab. 1319号室
URL : https://nakaele.jp/
E-mail : info@nakaele.co.jp
中村社長