かわらばん

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かわらばん地域版67号 2020年7月

株式会社グリーンノート
   AI/IoTの先端技術を開発力で具現化し、 理想と現実のギャップを埋める
 AI/IoTに関する技術・製品開発やコンサルティング、教育事業などを展開する株式会社グリーンノートの立石彰社長にお話を伺いました。

 大手化学品メーカーや米国の電子部品メーカーなどを経て、国内の大手精密機械メーカーで材料開発やセンサデータ収集・解析、行動分析システム開発などに従事してきた立石社長。その後、2018 年8月に株式会社グリーンノートを設立。SICには創業時より入居しています。

 創業当初は、システム全体を鳥瞰的に捉える総合力を強みに、IoT関連機器・サービスの開発に取り組む企業への技術コンサルティングや受託開発・製作、IoTを活用した生産性向上支援などを中心に取り組んできました。

 2019年10月には、初めての自社製品となるAI 学習キット「オリジナルJet B ot 」を開発・発売しました。キー部品の自社設計や生産パートナーとの緊密な協業により、組み立て簡単なキットを安価で提供することに成功しています。また、可動式のUSBカメラを採用することで画像の向きや画角の違いによるAIの性能変化を実体験することができるなど、AIを業務に応用するための勘どころを学べる工夫も随所に盛り込まれています。既にエンジニア向けの講習会や大学、専門学校等で教材として利用されており、次世代を担う若手エンジニアの育成に成果を上げ始めています。

 現在は、新型コロナウイルスの影響により浮き彫りになった社会課題の解決に向け、新たな技術・製品開発に取り組んでいます。例えば、テレワークを導入した企業の現場では、実は電話応対や郵便物受け取りに苦労しているという例も少なくありません。そこで同社では、自社用に開発した電話受付・転送システムや、郵便物の到着を知らせるツールの外販に向けた準備を進めており、本記事発行までには実証実験を開始する計画です。また、クラウドAI を活用した顔認識のデモシステムを構築しており、マスク越しでの認識性能も高いことから、サーモグラフィや出退勤管理など既存システムとの連携による価値創造を目指した活動を始めています。

 そのほか、相模原市「南西フォーラム」におけるAIチャレンジ講座での講演や、さがみはらIoT研究会への参加などを通して、地域での企業間連携にも積極的に取り組んでいます。また、コロナ禍以前から取り組んでいる全国各地での技術者育成活動も再開が近づき、その成果を相模原でも還元できないかと智恵を絞っているところです。

 グリーンノート社では、これからも先端技術をいち早く取り込む「技術力」と、アイデアを形にする「開発力」を武器に、現場が抱える理想と現実のギャップを埋める役割を果たしていきます。

株式会社グリーンノート
SIC-1 Startup Lab. 314 号室
URL: https://www.i-gnote.com/
AI学習キット「オリジナルJetBot」
AIチャレンジ講座での講演