かわらばん

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かわらばん地域版46号 2016年11月

SAGAMIHARA+DESIGN 企業と地域と学生と、   デザインのあるカタチ Vol.4
   テーマ:コ社員間コミュニケーションのデザイン(ミュニケーションをもっと活発にするモノやコトのデザイン)
 美術デザイン系大学が集積する相模原市・橋本の特徴を生かし、クリエイティブの力で地域を盛り上げようと、相模原周辺エリアで活動する多摩美術大学卒業生が中心となって、昨年、「橋本デザイン会議」が発足しました。 「橋本デザイン会議」は、さがみはらエリアの企業と発表の場を求めているクリエイターとの出会いの場を設け、地域のビジネスを活性化させる有効な切り札としてクリエイティブの力を紹介する活動を目指しています。企業の特徴や悩みから、「デザイン」で解決するテーマを設定し、学生クリエイターから多様なアイデアを募りました。募ったのは「さがみはらエリア」の5つの企業。事業の発展を目指して託したテーマとその受賞作品をご紹介します。第四回は、2016年3月に表彰式を行ったHDMバイタリゼーションデザインアワードから、クラフト株式会社です。

テーマ:コ社員間コミュニケーションのデザイン
    ミュニケーションをもっと活発にするモノやコトのデザイン

クラフトの経営理念「明るく元気に、楽しく仲良く」のもと社員同士の交流の場として、毎日「コーヒーブレイク」の時間を設けています。 この「コーヒーブレイク」の時間を、もっと楽しむような仕掛けや仕組み、 社員同士のコミュニケーションを深めるためのアイデア(企画)やツール、デザインを募集しました。

制作者:増永 圭太(倉敷芸術科学大学)
    笑顔の手渡しコーヒー「コボレ」

☆学生クリエイターからのコメント(制作意図)
一人で複数人分の飲み物を運べるコップのプロダクトと、その造形からうまれるこぼれそうでこぼれないコーヒーの受け渡しによるコミュニケーションを提案。

☆テーマ主題企業から、作品へコメント
社員同士の交流というテーマに対して、コミュニケーションの始まりをデザインする、という試みの発想が面白い着眼点だと思います。プレゼン時に、実際の製品プロトタイプを作ってきた熱意にも驚かされました。

☆コーディネーターからのコメント
「コーヒーをこぼさないように気をつける瞬間」をデザインの対象とした着眼点がユニークでした。「おっとっと」と思わずこぼれる笑顔から緩やかなコミュニケーションが始まることが想像できます。「社員間のコミュニケーションのデザイン」という目に見えないテーマがデザインの対象だった中、見事な課題設定と発想で最優秀賞となりました。(小崎 直利 デザイナー)

☆テーマ出題企業: クラフト株式会社
1974年相模原にて創業開始。ステンレスなどの表面のキズを防ぐために間に挟む金属合紙を扱っています。相模原本社、安城支店 の他、国外には台湾支店の3拠点をもち、「巻く」「切る」「つなぐ」の3つの技術を生かした金属合紙の販売やリユースを行っ ています。

代表者:取締役社長 阿部 祐爾
所在地:〒252-0132神奈川県相模原市緑区橋本台3-14-24
    http://www.c-craft.co.jp/
笑顔の手渡しコーヒー「コボレ」
右側:制作者の増永 圭太さん