Interview 001
株式会社リガルジョイント
「環境にやさしい本社建築/オゾンについて」

 

「環境にやさしい」本社社屋とは

本社社屋

デザインは日本の伝統を意識した造りの(株)リガルジョイントの本社社屋

蓄電池

蓄電し直流のまま使用するLED照明

 本プロジェクトは、潟潟Kルジョイントが実際に建物設備として構築した太陽光や雨水など自然の恵みを有効活用したモデルシステムを基本としています。
 右写真は環境にやさしい建物として、一昨年(2008年6月)竣工された潟潟Kルジョイントの本社社屋です。環境への取組みとして、この建物に施されているシステムについて、いくつかご紹介しましょう。

【太陽光発電の蓄電システム】
屋根に建材一体型のソーラーパネル約20kWを設置し発電しています。太陽光により発電した電気は、一部を直流のまま独自開発した制御盤によって効率化を図りながら蓄電しています。蓄電した電気は、直流仕様のLED照明に使用しています。また、災害時の非常用電源として使用することが出来ます。

【雨水貯水設置】
地下に200トンを超える貯水槽を設置し、自然の恵みの雨を再利用します。
貯水した雨水をろ過し、同社が開発した熟成オゾン水生成システムにて殺菌、浄化し再利用水として、トイレの排水や冷房暖房の冷温水媒体などに使用しています。

【冷温水蓄熱システム】
 空調に使用する水冷チラー(ヒートポンプ)は1台で冷水と温水を同時に取り出せます。一般的には冷熱または温熱の一方を空調に使用し、使用しなかった廃熱を外気へ放熱しています。
この廃熱も熱エネルギーとして冷温水にし、地下の貯水槽に蓄熱して、それを有効活用しています。

このように、潟潟Kルジョイントは社屋全体が実験棟となっています。そして、更なるエネルギー効率化の研究を進めています。

「オゾン」の効能と、同社の「熟成オゾン水」

熟成オゾン水生成機

熟成オゾン水(飲めます)

 さて、ご紹介した中に「オゾン」があります。
同社は、オゾンの力を最大限に引き出すことの出来る技術を持っています。オゾンが作り出す効能として、殺菌、脱臭、漂白、浄化などがあり、幅広く力を発揮することが出来ます。作用した後は薬品と違い酸素に戻る性質から残留性が無く、環境に優しい物質として注目を浴びています。

 潟潟Kルジョイントの「熟成オゾン水」(特許取得)は同社の意匠登録です。生成された「熟成オゾン水」は高濃度でありながらオゾン臭気が少なく安全に利用できることが最大の特徴です。
 同社は、すでに7年前から医療用人工透析の機器の配管内部洗浄に採用されるなど、その効用が実証されています。更に食品業界でのオゾン殺菌システムの実績も多く、安全で安心な食材を提供できると高く評価を受けています。

 オゾンはこれからも、医療、畜産、農業、食品、環境、健康スポーツ、科学、バイオ、化粧品などの分野において、様々な活用方法があります。環境、衛生に関心の高まる近年、オゾンはその有効性と安全性に注目され、今後もさらなる効果が期待されます。

 同社の本プロジェクトでの役割は、この構築されている「オゾン水生成技術」と「流体制御システム」の開発モデルシステムを利用した共同開発、実証試験、データ収集及び解析など、全てにおよんでいます。その内容は次の通りです。

(1) 本社社屋にて稼動中の太陽光発電の蓄電池充電効率のデータ収集に協力します。

(2) 本社社屋に設置しているオゾン水生成システムにて、雨水浄化の成分分析を行います。

(3) 潟eクノメイト、日本コントロール工業梶A鰍eC−R&Dと連携して水電気分解装置の要求を満たすため雨水を浄化して純水化条件を調査追及し、水電気分解装置に付属する純水装置としての活用が可能かどうかの予備実証を行います。

(4) 東京都市大学工学部エネルギー化学科の指導のもと、皆C-R&D、東プレ梶A潟eクノメイト、日本コントロール工業鰍ネどと連携して、水素生成一体型燃料電池システム実用機の開発を行います。

(5) 皆C-R&D、潟eクノメイト、日本コントロール工業鰍ニ連携して、水電気分解装置の設置と水素生成一体型燃料電池発電システムの実証試験を行います。水電気分解装置から酸素を貯蔵後、設置するオゾン水生成装置に使用しオゾン水化をチェック・実証試験を行います。また、研究機関にてオゾンによる浄化水の分析効能評価を行います。

(6) 潟eクノメイト、日本コントロール工業鰍ニ連携して雨水貯水槽及び浄化水槽と流体制御機器を設置し、全体システムの接続と実証試験を行います。

熱交換器の技術開発について

熱交換器

潟潟Kルジョイントは、NEDO「家庭用燃料電池システムの周辺機器の技術開発」において、独自性のある高効率伝熱管を用いて共通仕様値を満たした凝縮熱交換器の開発を行いました。これは、SIC燃料電池研究会参画企業の技術的コラボレーションによる成果です。

オゾンについての基礎知識(リガルジョイント ウェブサイト内)

今回取材をさせていただきました取締役開発部門長の土井俊男氏。

【会社概要】
株式会社リガルジョイント
代表取締役 稲場 久二男
所在地:神奈川県相模原市大野台1丁目9番49号(本社)
資本金:3200万円
創業:1974年(昭和49年)7月3日
事業内容
流体制御事業 流量センサー、ホース用継手、逆止弁などの開発・製造・販売
オゾン事業 オゾン製品の開発/設計/製造。殺菌、脱臭、漂白、水質浄化のシステムの提案。装置の設置作業、設備配管の工事など
真空ポンプ事業 真空ポンプのオーバーホール(ドライポンプ、ロータリーポンプ、メカニカルブースターポンプ)および真空ポンプの販売。
ユニット事業 水冷ユニット設計・製造、精密板金、各種溶接、特殊加工など

ウェブサイト:http://www.rgl.co.jp/

 

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