南西フォーラム開催情報 / 開催報告

第33回南西フォーラム 開催結果
「今こそ航空・宇宙産業へ!~実例から中小モノづくり企業の参入を考える~」

日 時:平成27年12月8日 16:00〜20:00
参加者:113名
場 所:サン・エールさがみはら ホール、第一研修室

 航空機2大メーカーのボーイング社787型やエアバス社A350型など、世界の旅客機が大型機から中小型機への転換期を迎え、2大メーカー以外でもボンバルディア社Cシリーズや国内メーカーのMRJが新型機開発で中小型機市場への参入を図っている。
 また、航空機産業においては部品点数が約300万点にも上り、現状機体胴体部分の35%・エンジン部分の15%を国内企業が製造、今後20年でそのシェアは2.5倍に成長することが見込まれる。
 宇宙分野においてもJAXAと国内企業が開発を行った「はやぶさ」を始め、最近では船舶運航で用いられるピンポイントでの流氷観測等で利用される超小型衛星分野など、宇宙をフィールドとした新しいビジネスが次々に展開されている。
 両分野では今後も世界での市場拡大が見込まれ、国内中小企業との協業が期待されており、参入の裾野は広い。
 今回は、高い障壁ながらも強い意志を持って航空宇宙産業へ参入した中小企業の実例から新規参入を考える。

講演内容

1.講演①
 「共同工場で航空機ジェットエンジン部品を一貫生産」

 JASPA株式会社
 代表取締役 阿部 和幸 氏
 http://www.jaspa.co.jp/

 前半では現在の航空産業全体のお話やJASPA及びYSECグループの共同工場概要や設置している自働化設備について説明し、後半では共同工場がある新潟市のNIIGATA SKY PROJECTや、当プロジェクトで同社が行う無人飛行機用の小型ジェットエンジン開発について説明していただいた。

2.講演②
 「高い精密加工技術で宇宙に挑む-研究開発型町工場-」

 株式会社由紀精密
 代表取締役 大坪 正人 氏
 http://www.yukiseimitsu.co.jp/

 前半では企業概要や同社が航空産業へ参入した経緯や現在に至るまでのプロセス、また自社の強みを活かした航空宇宙産業への参入手法やそれを支える人材についてお話しいただいた。
 そして、後半では同社がシンガポールの宇宙ベンチャーと共同で行う宇宙清掃プロジェクトなどについてご説明いただきました。
 また、講演後にいくつかのご質問にもお答えいただきました。

3.講演③
 「長年の夢 航空産業に参入-無人飛行機に挑む-」

 株式会社コバヤシ精密工業
 代表取締役 小林 昌純 氏
 http://www.kobasei.com/

 前半では企業概要や同社がリーマンショックを契機に自社の強みを活かし事業転換したお話しや、航空産業へ参入するまでの苦労話などをご説明いただきました。
 そして、後半では同社が製造する無人飛行機用の2サイクルエンジン開発や、無人飛行機の今後の展望・新しいビジネスの可能性などについてご説明いただきました。
 また、講演後にいくつかのご質問にもお答えいただきました。

4.交流会