かわらばん

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かわらばん地域版2号 2009年2月

マイクロテック・ラボラトリー株式会社
   地元の若い人材を採用し、やる気を引き出し、根気よく育てる
国内唯一のエンコーダ専業メーカー

 相模原市上鶴間本町に国内唯一のエンコーダ専業メーカーである「マイクロテック・ラボラトリー株式会社」の平勉社長を訪ねました。エンコーダはものの動作を制御するのに必要な機器。長さ、角度、回転などを検出し、電気信号に変換して出力する機能を持つ。エレベーター、自動ドアーなど動くもののほとんどで使われている。最近よく話題になる二足歩行ロボットでは脚、腕、首などの関節部分に同社の超小型ロータリーエンコ-ダが使われ人間に近い滑らかな動作を実現している。

 製図機械の大手メーカーの生産・開発部門での経験から、ものづくりで世の中に貢献しようとエンコーダの将来性を確信しスピンアウトし設立した。創業から28年、家電、自動車、産業用機器などあらゆる分野でデジタル化が進みエンコーダの市場は飛躍的に広がっている。同社は小型のロータリーエンコーダを武器に内視鏡、手術用装置、電子顕微鏡などの医療機器や放送用カメラ、カラーコピー機などの情報関連機器の分野で確固たる地位を築いている。

 同社のこだわりは、「地元」「人材育成」「終身雇用」。「ものづくり企業がたくさん集まる活気のある相模原の風土が好きだし製造業に力を入れる行政の姿勢も評価している」と平社長は言う。ホームページの採用情報には「地元で最先端技術に挑戦しよう やる気のある製造・技術者 正社員募集」とある。54名いる従業員のほとんどが相模原市や隣接する町田市に住む。「地元の人の定着率が高い」「重要なのはやる気と好奇心。若い人が本気になれば優秀な人材に育つ」。
 地元の若い人材を採用し、やる気を引き出し、根気よく育てる。これが平社長の信念であり強い技術力を支える源泉だと感じた。

マイクロテック・ラボラトリー株式会社
代表取締役:平 勉 
所在地:神奈川県相模原市上鶴間本町8-1-46
資本金:4,250万円
年商:13億円
創業:1981年2月
事業内容:エンコーダの心臓部であるスリット板からエンコーダ本体までの一貫した設計、製作、製造
従業員数:54名
URL:www.mtl.co.jp/