かわらばん

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かわらばん地域版9号 2010年10月

株式会社オプトデザイン
   光を操り、時代を照らす
最近、TVコマーシャルなどでLEDを取り上げられることが多くなり、我々の生活の中に浸透しつつあります。今後、照明デバイスの主役となることが期待されているLEDですが、その弱点である点光源の課題を解決し、点光源を面光源へと置換するキーテクノロジーを提供する企業が株式会社オプトデザインです。

 オプトデザインは、大手光学メーカーのエンジニアであった佐藤榮一社長が1991年に創業し、光学設計シミュレーション・光学検査機器の受託開発を経て、光学設計ソフトの輸入販売を手掛けておりましたが、“自社製品を保有したい”との夢の実現に向けて、LEDを面光源に変えることに着目し2005年から研究開発に着手。相模原市研究開発補助金の活用で基礎技術を確立させるとともに、ユーザーの引き合いによる試作開発を行い製品化に向けた応用技術開発を鋭意進めてきました。
 LEDを面発光にさせる技術は、LEDサイド型、LED直下型などありますが、同社が開発したのは、LED直下型に“フラッター”という光学部材を組み合わせることで、従来にはない面発光を実現したものです。特徴は、発光効率の高さ、高い均一度、製品のワイド化への対応性、軽量かつ薄いこと、LEDの使用数量削減による低コスト・省電力性などが上げられます。
 これまで、相模原市役所正面玄関や橋本駅南・北口での観光PR用看板を皮切りに、デザイン性ある建築物の壁面照明(東京・渋谷)、ステンドグラス壁面照明(仙台駅)、駅構内の案内標識用照明
(東京駅や町田駅など)、東京駅構内の円柱広告照明、道路トンネル内用照明、飲食店向け看板照明などの実績を有します。
 また、今年の夏には、欧州のパリやベルリンで、三宅一生が“和紙”、“LED”、“フラッター”を融合してデザインした照明器具が披露されたそうです。
 現在、照明器具の分野では大手電気メーカーとの共同開発が進められており、ライセンス契約を踏まえて来年には販売されていくことが予定されています。
 また、ディスプレイのバックライト分野では、LED直下型が主流になりつつある中で、フラッターの組み込みに向けた商談が進められており、今後、アジアを拠点にした生産体制を検討していると
のことです。
 昨年から取り組んできた全国中小企業団体中央会「ものづくり製品開発等支援補助金」を活用した研究開発では、市内ものづくり企業との連携により開発がこのほど順調に完了しました。佐藤榮一社
長は「今後も、看板分野など相模原周辺企業との連携したビジネス展開を志向したい」と語ります。
 オプトデザインは、経営幹部を含めても平均年齢が40歳と若い企業である一方、経験豊富な企業OBの方々からも技術顧問として協力を得ており、世代を超えたメンバー15名が力を合わせ、次代
を照らす光学テクノロジーを開発する会社として、活発な事業展開を行っています。

株式会社オプトデザイン
代表取締役 佐藤 榮一
さがみはら産業創造センター SIC2-608
TEL : 042-770-9779
WEB : http://www.opto-design.com/