子どもアントレ
（さがみはら子どもアントレプレナー体験事業）

1日目

・オリエンテーション
「おはようございます」と入ってきたみんなの顔は、ちょっとかたかったです。 しかし私が心配していたほど長く続くことはなく、自己紹介やニックネームの話、アイスブレイクの人間知恵の輪を通してだんだん打ち解けていきました。

・会社設立 (役職決定)
役職決定では、みんなのやりたいものをまず挙げてもらいました。なにかがかぶって喧嘩をしてしまうのではないかと心配でしたが、みんなが譲り合ったり交換したりしてくれて、スムーズに決まっていきました。会社の約束も、出せる人は意見を出してくれて、意見をまだいいにくい子も一生懸命考えてくれていました。最終的に「いつも明るい笑顔でいよう」「協力し合おう」「相手の気持ちを考えよう」の3つに決まりました。

・商品紹介
商品紹介では、まわってきた商品を手に取って「これいいなー」や「これは実用性が…」というように自然と議論に発展していたという印象でした。みんなやりたいものはバラバラで、「なんでそれがいいの？」というように理由をきいていったり、販売の仕方まで想像して考えていたり、みんなで真剣に話し合っていました。

・商品、販売場所決定
商品は第１希望がたくさんの会社とかぶってしまい、ドキドキのじゃんけん勝負でした。しかし、残念な結果に。みんな気落ちしつつも前向きに次のことを考え、第２希望の品物に手を挙げるも、またもやじゃんけんで敗退。最終的に最後に商品を決定することになりました。残念そうな顔をしていましたが、お互い励ましあって持ち直しました。販売場所もかぶってしまい希望通りではありませんでしたが、「安いもんね」といいところをみつけていきました。

・社名決定
ポケットティッシュケース、ということが分からなければいけないのですが、これは長いけどどこも省略できない！ということで、ポケットのP・ティッシュのT・ケースのKということで「PTK～ポケットティッシュケース製造会社～」という社名に決定しました。

・事業計画書
最初は時間がかかってしまい、序盤の商品の特徴を考える部分で行き詰ってしまいました。しかしどんどん時間が無くなっていき、ほかの会社が終わっていくことも刺激になったのでしょう。一度飛ばして停滞をぬけてからはサクサクと項目を決めていきました。「これって本当に必要？」というような話し合いはしばしば白熱しましたし、お給料をいくらくらいにするかでも衝突がありましたが、結果的に話し合って書き上げることができました。

2日目

・融資交渉
行く前には自分たちでシミュレーションを開始し、挨拶はどうするか、どんなことを聞かれるか、というようなことを直前まで確認しました。みんな緊張してトイレにいっていました。そんな状況で入った銀行では、予想していたものとは違う質問が飛んで来たりしましたが、臨機応変に対応しました。最初は主に飾り付けの方法や個数の問題、アルバイトの考慮、お釣りの件など全体的に指摘され、返されてしまいました。言われたところを修正して手早く計算しなおし、２回目に臨んだものの再考点が出てきてしまってもう一度ということに。急いで直して３回目に向かうと、直し漏れがあってもう一度。すぐ直しましたが、順番で融資交渉になかなかいけずみんなイライラしてしまいました。１番に終わると思っていたのに、ほかの会社が先に融資交渉を終えてしまったことでみんなのやる気はがたっとおちてしまい、疲れ切った様子で融資交渉を終えましたが、今ではいい思い出ですね。

・商品製造
融資交渉を終えるのが遅くなってしまったことで、ポケットティッシュケースに対するやる気も落ちてしまいましたが、カレーを食べてテンションが回復。「難しい」と言いながら試作を終え、本格的に製造に入りました。ポスターも作りながらの製造だったので、折る人、縫う人など役割を分担してやりました。「縫物楽しい！ポケットティッシュケースでよかった！」という声が聞こえ、本当にうれしかったです。デザインも「これをここにおくのは？」「いいね！」というようにワイワイと決めていきました。アルバイトも雇いつつ、効率的に時間内につくり終えることができました。

3日目

・販売
頑張って工夫しながら書いた看板をもっていざ販売です。「商品の特徴を伝えながら宣伝する」というように、自分たちで考えながら販売を行いました。だんだんと声が出るようになり、普段大声を出さない子も、元気な子も、みんなで大きな声で売り込みをすることができました。結果的には、２番目に早く売り切ることができました。ずっと頑張ってきたからこそ、飛び上がって喜ぶことができたのだと感慨深かったです。

・決算、振り返り、報告会
決算は問題なく終わり、利益もちゃんと出すことができました。しかしみんな疲れていたので、振り返りを行うことは難しかったようです。また、利益分配が難しく、時間がかかってしまったため、報告会の準備があわただしく終わってしまいました。チームワークも少しがたつきはじめ、「大丈夫かな？」とはらはらしていましたが、最終的にみんな臨機応変に対応して立派に報告してくれました。質疑応答にもきちんと答えることができ、びしっと終わることができました。

BBからのコメント

３日間本当にお疲れ様でした！自分の意見をちゃんと持っている子が多い会社で、白熱しすぎてしまうことも何度かありましたね。元気がなくなってしまう場面もありました。はじめましてから始まった会社では、難しいことばかりだったと思います。でも、完売して、最後の報告会で堂々と発表をしている姿を見られてとてもうれしかったです。みんなは一人ひとりいいところがたくさんあります！頼りないBBだったけど、そんなみんなが作ったPTKの一員になれたことに感謝しています。PTK大好きだよ！ありがとう！！

高橋 里奈(BB)